[学会・セミナー報告] 『6種アミノ酸ミックス』の関節および腱の状態を改善するメカニズムの一端を解明 (第76回日本栄養・食糧学会)

味の素株式会社 食品研究所は、第76回日本栄養・食糧学会(2022年6月10日~12日)において、当社独自配合のアミノ酸素材『関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックス(以下、6種アミノ酸ミックス)』が、関節および腱の状態を改善するメカニズムの一つとして、軟骨細胞および腱細胞に対して直接的に作用し、炎症抑制作用および炎症を起因とするコラーゲン代謝を正常化することを発表しました。

関節や腱は、身体の動きを支える機能がある重要な器官であり、これらの機能が低下すると、思った通りの動きが出来なくなることや、痛みが生じることが知られています。当社はこれまでに人を対象とした研究で、『6種アミノ酸ミックス』が関節の違和感や痛みを和らげ、腱の状態を改善することを報告しています。この関節や腱の状態について、関節には軟骨細胞が、腱には腱細胞がそれぞれ関与しています。そのため、『6種アミノ酸ミックス』が関節や腱の状態を改善したメカニズムを検討することを目的として、軟骨細胞及び腱細胞に与える影響について評価しました。

関節および腱の機能低下の原因の一つとして、炎症が関係することが知られています。そのため、炎症刺激を行った軟骨細胞および腱細胞への『6種アミノ酸ミックス』の影響を評価しました。評価指標として、細胞中の炎症マーカー、関節や腱の主要な構成成分であるコラーゲン量およびコラーゲン分解に関わる酵素の遺伝子発現量を評価しました。

その結果、軟骨細胞では、『6種アミノ酸ミックス』が炎症マーカーの増加を有意に抑制しました。また、炎症によって起こるコラーゲン量の低下および炎症によって増加するコラーゲン分解に関わる酵素の遺伝子発現も、有意に抑制しました。さらに、腱細胞においても、『6種アミノ酸ミックス』がコラーゲン代謝を有意に改善しました。

図1

図2

図3

以上のことから、『6種アミノ酸ミックス』は、軟骨細胞および腱細胞に対して直接的に作用し、炎症抑制作用および炎症を起因とするコラーゲン代謝を正常化することにより、関節や腱の状態を改善する可能性が示唆されました。

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