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運動と糖質補給の関係|グリコーゲンを活用して持久力とパフォーマンスを高める方法
運動時に重要な糖質(グリコーゲン)の役割を解説。運動前の糖質摂取でのエネルギー確保、運動後の糖質補給によるリカバリー、グリコーゲン枯渇が持久力やパフォーマンスに与える影響、効果的な摂取方法を紹介。
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シスチンの効果で運動による疲労軽減しエネルギー効率を維持する
アミノ酸「シスチン」が、ミトコンドリアを守ってエネルギー産生を高める仕組みを解説。脂質を効率的にエネルギーへ変える働きや、運動時の酸化ストレス軽減、疲労回復・持久力向上への効果について紹介。
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運動後に感じるカラダのだるさや疲れの原因
運動で疲れる、運動後にだるさを感じる原因は筋肉だけではない。運動による体温上昇や、お腹への血流低下が内臓にもダメージを与えている。高温・多湿環境での注意点や、炎症悪化によるパフォーマンス低下についても紹介。
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アラニンとプロリンの効果で糖質エネルギーを活用し、持久力とパフォーマンスを維持する
アミノ酸のアラニンとプロリンには、糖質をエネルギーに変換しやすくする働きがあります。運動中のグリコーゲン利用をサポートし、持久力を維持する仕組みを解説。エネルギー補給とスタミナキープに役立つポイントを紹介します。
アミノ酸で疲労回復をサポート|ロイシンの効果でコンディション調整
パフォーマンスにもリカバリーにも大切な“筋肉のコンディショニング”
スポーツへの関心が高まり、毎日のトレーニングや試合・レースなどの本番に向けた「コンディショニング(よい状態に保つこと)」は、アスリートでもスポーツ愛好家でも今や常識となっています。同様に、筋肉の調子を整える「筋肉のコンディショニング」も、実はベストパフォーマンスを発揮するため、そしてリカバリーにも、とても大切なのです。
運動中に筋肉が壊れる理由とコンディション低下の仕組み
私たちのカラダは、60%が水分。残りの40%の半分にあたる20%はたんぱく質でできています。スポーツする人にとって大切な筋肉も、主にたんぱく質でできています。この筋肉のたんぱく質は、「筋たんぱく質」と呼ばれています。
筋肉のなかで、筋たんぱく質は、いつも新しく作られ、同時に、古いものが壊されています。作られる量と壊される量のバランスが保たれる場合、筋肉のコンディションをキープすることができます。ところが運動中は、この筋たんぱく質の作られる量が減り、逆に、壊される量がより多くなってしまうため、結果として、筋たんぱく質は減ってしまうのです。
運動中は筋肉のたんぱく質が壊れやすい
激しくハードな運動をすると、筋肉はダメージ(損傷)を受けてしまいます。このようなことから、筋肉のコンディションは下がってしまい、結果として、パフォーマンスが下がっていってしまうのです(図1)。
図1

つまり、運動中は、筋タンパク質が作られる量を増やすことで筋肉のコンディションを保つこと、運動後は、ダメージからより早く回復させ、良い状態に戻すことが大切です。
ロイシンの効果と役割
カラダを作っているたんぱく質。そのたんぱく質を作り上げているのは、20種類のアミノ酸です。これらのアミノ酸は、カラダの中で作ることができないため、食事などからとる必要のある9種類の必須アミノ酸と、カラダの中で作ることのできる11種類の非必須アミノ酸に分けられます。
筋たんぱく質を合成するスイッチを入れるアミノ酸 – ロイシン
これらの中で、筋たんぱく質を作るのに必要となるのは、「9種類の必須アミノ酸」です。特に「ロイシン」には、筋たんぱく質を作るためのスイッチを入れる役割があるため、注目すべきアミノ酸です。
図2

このようなアミノ酸の役割や働きから、味の素KKでは、ロイシンを多く含む9種類の必須アミノ酸ミックス『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』を見出しました(図2)。この配合は、筋たんぱく質を、早く、多く作る組み合わせであるため、筋肉のコンディショニングに役立つのです。
運動前にアミノ酸を摂取して疲労を軽減
パフォーマンスを保つためには、運動前から筋肉のコンディショニングを行っておくことがとても大切です。
図3

必須アミノ酸に含まれるロイシンの量の違いにより、筋たんぱく質が作られる速さが変わるというデータがあります。図3のように、ロイシンを多く含む必須アミノ酸では、通常の必須アミノ酸と比べて、筋たんぱく質を作るスピードが上がることがわかっています。
ロイシン高配合必須アミノ酸の摂取で筋たんぱく質の合成を促進
そこで、『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』を運動前から摂取すると、筋たんぱく質を作る働きがどのように変化するかについて調べました。
図4

その結果、図4のように数値が高くなり、運動の前から『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』を摂ることにより、筋たんぱく質を作る働きが強くなることが分りました。
このことから、筋肉のコンディショニングに役立つことが考えられます。
運動後のアミノ酸補給で疲労回復をサポート
運動前の準備と同じぐらい大切なのが、運動後の筋肉のダメージを抑えること、そして、できるだけ早くリカバリー(回復)すること。翌日に向けて疲れをできるだけ軽くすることがとても大切です。
筋肉のダメージを抑え、回復を早めるロイシンの効果
『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』を摂ると、運動後のダメージをどのくらい抑える効果があるかについて調べました。図5は運動により筋肉がどれくらい壊れたかを調べた血液検査の結果です。この値が高くなると、筋肉がより大きなダメージを受けていることを示しています。ロイシン高配合必須アミノ酸ミックスを摂ると、検査結果の値が小さくなり、筋肉のダメージが抑えられていることがわかりました。
図5

さらに、運動することで筋肉が壊れ、一時的に筋力が落ちてしまいますが、どのくらいで回復するかについても調べました。図6は運動による筋力の低下を示していますが、『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』を摂ると、運動した後の数日間にわたる筋力の低下を抑え、かつ、回復も早くなることがわかりました。
図6

つまり、『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』を摂ると、運動で受けてしまった筋肉のダメージを抑え、さらに、ダメージからの回復を早める効果があるのです。
アミノ酸の摂取タイミングとポイント
様々な研究結果から、ロイシンを多く含む必須アミノ酸9種類の組み合わせ、『ロイシン高配合必須アミノ酸ミックス』は、運動の際に筋たんぱく質をより作り出し、スポーツする時の筋肉のコンディションをキープするのに良い効果があることがわかりました。
ロイシンなどの必須アミノ酸は、まぐろ、かつお、牛肉、鶏肉、卵、大豆、高野豆腐、チーズなど、たんぱく質が多い食材(たんぱく質食材といいます)により多く含まれています。ただし、食事からたんぱく質の状態で摂ると、カラダに入ってから体内に吸収されるまでには3~4時間かかります。運動前や運動後、さらに運動中には、30分程度で素早く吸収されるアミノ酸が役立ちます。
十分なパフォーマンスを発揮したいスポーツシーンにおいて、大切な筋肉のコンディショニング。日頃の生活習慣をしっかり考えて、普段の練習でも試合・レースの本番でも、アミノ酸の活用が役立ちます。







