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ピリオダイゼーション(期分け)に合わせた食事と栄養(パートⅢ:移行期)
移行期(オフシーズン)とは
移行期の目的は、試合期に蓄積した身体や精神面の疲労を回復させることが一番です。他のスポーツやレクレーションを行ったり、趣味の時間に当てるなど、積極的な休養をとることでリフレッシュし、次に向けてのモチベーションは高まるような期間にします。
また、移行期は翌シーズンに向けた準備期間でもあるため、今シーズンの振り返りを行い、課題を整理したうえで、翌シーズンの戦い方やカラダづくりの方向性を決めてトレーニングの計画を立てておくことも必要です。目標があるとモチベーションの維持にもつながり、リフレッシュ期間としての移行期を有意義に過ごすことができます。
移行期の食事と栄養
1.ケガの回復をしっかりする
シーズン中にケガをしたり、疲労が蓄積しているところがあれば、移行期に治療し、次のシーズンに向けてしっかりリカバリーしましょう。ケガの回復にはエネルギーやたんぱく質が必要です。たんぱく質は一度にたくさん食べるより、1日3~4回にわけて食べたほうが筋肉の修復に効果的です。間食はお菓子ではなく、ヨーグルトや牛乳など乳製品をとりいれるとたんぱく質以外にもカルシウムやビタミンなどけがの回復に必要な栄養素をとることができます。また、ケガは炎症が発生している状態なので、抗炎症作用のある成分を多く含む青魚や緑黄色野菜、果物を意識してとるようにしましょう。
2.生活リズムを整え、3食きちんと摂る
リフレッシュ期間とはいえ、食事や生活リズムが乱れすぎると、疲労やケガからの回復が遅れ、翌シーズンのスタートが遅れることにもなりかねません。オフでも3食きちんと摂り、夜更かししすぎることなく、就寝時間や起床時間を大きく変えないことが良いでしょう。シーズン中と比べ、生活リズムが大幅に崩れないようにしましょう。
3.体重が増えすぎないようにする
移行期は練習量が少なくなる分、エネルギー消費量も少なくなります。食事量は主食、主菜をやや少なめにし、副菜はシーズン中と変わらずとるようにし、欠食や極端に減らすことがないようにしましょう。また、脂肪の多いおかずの頻度を減らすこともエネルギーの摂り過ぎを防ぎます。心身のリフレッシュのため、シーズン中にセーブしていた好きなものや甘いデザートを楽しむこともよいのですが、次のシーズンのことも考慮し、ハメを外しすぎないことが大切です。オフでも体重をはかり、体重増加は、試合期のベスト体重から+5%以内にとどめ、増えすぎないように注意しましょう。
参考資料
日本スポーツ栄養学会監修,高田和子・海老久美子・木村典代編集.エッセンシャルスポーツ栄養学.市村出版.2020.
独立行政法人日本スポーツ振興センター,国立スポーツ科学センター. 体重階級制競技のウエイトコントロールガイドブック.2019.
https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/Portals/0/resources/jiss/info/pdf/weight%20control_guide%20book.pdf(2022年5月8日アクセス)
Stellingwerff T, Maughan RJ, Burke LM. Nutrition for power sports: middle-distance running, track cycling, rowing, canoeing/kayaking, and swimming. J Sports Sci. 2011;29 Suppl 1:S79-S89. doi:10.1080/02640414.2011.589469
Damian MT, Vulturar R, Login CC, Damian L, Chis A, Bojan A. Anemia in Sports: A Narrative Review. Life (Basel). 2021;11(9):987. Published 2021 Sep 20. doi:10.3390/life11090987
Stellingwerff T, Boit MK, Res PT; International Association of Athletics Federations. Nutritional strategies to optimize training and racing in middle-distance athletes. J Sports Sci. 2007;25 Suppl 1:S17-28. doi: 10.1080/02640410701607213. Erratum in: J Sports Sci. 2009 Apr;27(6):667. PMID: 18049980.
〈監修者〉柴崎真木(しばさきまき)
管理栄養士・健康運動指導士
健康科学修士・経営学修士(MBA)
岐阜県スポーツ科学トレーニングセンター、日本スポーツ振興センターマルチ・サポート事業、実業団陸上部を経て、フリーランスとして活動
月刊スイミングマガジン「食べて速くなる栄養学」連載
競泳、柔道、陸上長距離、スピードスケートを中心に、小学生から日本代表まで幅広い層の栄養サポートを実施。スポーツ現場以外の活動では、大学非常勤講師として「スポーツ栄養学」授業を担当。スポーツ栄養士を目指す学生に対して、理論と実践をわかりやすく伝えることを心掛けている。