-
運動と糖質補給の関係|グリコーゲンを活用して持久力とパフォーマンスを高める方法
運動時に重要な糖質(グリコーゲン)の役割を解説。運動前の糖質摂取でのエネルギー確保、運動後の糖質補給によるリカバリー、グリコーゲン枯渇が持久力やパフォーマンスに与える影響、効果的な摂取方法を紹介。
-
シスチンの効果で運動による疲労軽減しエネルギー効率を維持する
アミノ酸「シスチン」が、ミトコンドリアを守ってエネルギー産生を高める仕組みを解説。脂質を効率的にエネルギーへ変える働きや、運動時の酸化ストレス軽減、疲労回復・持久力向上への効果について紹介。
-
運動後に感じるカラダのだるさや疲れの原因
運動で疲れる、運動後にだるさを感じる原因は筋肉だけではない。運動による体温上昇や、お腹への血流低下が内臓にもダメージを与えている。高温・多湿環境での注意点や、炎症悪化によるパフォーマンス低下についても紹介。
-
アラニンとプロリンの効果で糖質エネルギーを活用し、持久力とパフォーマンスを維持する
アミノ酸のアラニンとプロリンには、糖質をエネルギーに変換しやすくする働きがあります。運動中のグリコーゲン利用をサポートし、持久力を維持する仕組みを解説。エネルギー補給とスタミナキープに役立つポイントを紹介します。
グルタミンの効果と疲労回復のメカニズム
運動による疲労とカラダのダメージの仕組み
日常的に運動するのは、健康でいるために良いこと。しかし、長時間またはきつい運動をすると、カラダの色々なところがダメージを受けてしまいます。よく知られている症状として、筋肉のハリや筋肉痛がありますが、カラダの重さや疲れに悩んでいる人も多いのではないでしょうか?では、なぜこのような問題が起きてしまうのか考えてみましょう。
図1

運動中に起こる全身の炎症と疲労の関係
図1のように、運動すると、カラダはダメージを受けます。筋肉がダメージを受けると、筋肉のハリや筋肉痛などの炎症が起きてしまうことは、多くの人はご存知のことかと思います。炎症は、きつい運動などのストレスにより起こるカラダを守るための正常な反応です。ただし、炎症が強すぎると痛みや腫れなどを起こすことがあります。実はこの炎症は筋肉だけでなく、カラダ全体でも起きているのです。カラダ全体で炎症が起こってしまうと、疲れを感じやすくなり、期待していたパフォーマンスが発揮できにくくなってしまいます1),2)。
また、気づきにくいことですが、運動時間が長かったり、きつかったりすると、お腹にもダメージが起きてしまうこともあります3)。
お腹がダメージを受けることだけでも、スポーツする人にとって大きな問題なのですが、このような問題が起きると、カラダ全体の炎症がさらに悪化しまうこともあります。このことは、思ったとおりのパフォーマンスが発揮できないという問題につながるのです。
運動によるお腹のダメージと全身疲労の関係
では、「お腹がダメージを受ける」ことについて、考えてみましょう。
ハードな運動をすると、お腹(胃や腸など)にもダメージ(炎症)が起こります。このような状態になると、お腹を守る働きが下がってしまいます。運動により腸の粘膜で並んでいる細胞と細胞の間に隙間ができてしまい、腸内の異物(細菌や細菌が作る毒素)が、血液の中に入ってくるのです。すると、血液によって全身に回ってしまうため、カラダ全体の炎症をもっと悪化させることになるのです(図2)。
図2

お腹の炎症がパフォーマンス低下につながる
このようなことが起きると、コンディションが低下し、疲れやすくなり、そして、目指しているパフォーマンスを発揮しにくくなるのです。
このように、運動するとカラダ全体でダメージが起きること、お腹にもダメージが起こること、思ったとおりのパフォーマンスを発揮できなくなることはそれぞれ関わっているのです。スポーツする人がいつも感じている疲れ。それは、お腹でダメージが起こっていることが原因かもしれません。結果として、カラダ全体にトラブルが広がってしまうので、日頃から十分にケアしておくことが大切です。
2つのアミノ酸『シスチン』と『グルタミン』の相乗効果で疲労を防ぐ
ここまでで説明した、カラダ全体が受けるダメージを防いでくれるのが、アミノ酸の『シスチン』と『グルタミン』です(図3)。
図3

シスチンによる抗酸化作用
『シスチン』は、カラダを作っている20種のアミノ酸の一つであるシステインが2つくっついたもの。食べ物では、鶏肉などに多く含まれているアミノ酸で、さまざまなストレスから守ってくれる働きがあります。
『シスチン』が酸化ストレスに生じる炎症に対してどのような効果があるかを調べました。『シスチン』には、酸化ストレスによって生じる腸のダメージを抑える効果があることが分りました。
グルタミンの疲労回復と腸を守る働き
『グルタミン』は、20種類のアミノ酸の中でも一番多いアミノ酸。ところが、ハードな運動をすると大量に使われます。また、免疫力を高めたり、胃や腸などの粘膜を守る働きがあることも知られています。
『グルタミン』が熱ストレスによる腸のダメージを抑えることを調べたデータがあります。『グルタミン』は、熱ストレスにより起こる腸のダメージを抑える効果があることが分っています。
『シスチン』と『グルタミン』を一緒に摂ると、ハードな運動をしたときにお腹を守ってくれることが期待されます。
『シスチン・グルタミンミックス』によるお腹と疲労のケア
『シスチン・グルタミンミックス』がお腹を守ることを調べたデータがあります。成人の男性が『シスチン・グルタミンミックス』を毎日続けて摂るグループと、このアミノ酸を含まないものを摂るグループに分け、運動した時に起こるお腹のダメージがどのようになるかを調べました(図4)。
図4

その結果、アミノ酸を含まないものを摂ったグループでは、運動による腸の粘膜のダメージやお腹を守る働きの低下が見られました。しかし、アミノ酸を摂ったグループでは、それらの変化が抑えられていました。つまり、アミノ酸を摂っておくことで、運動によりお腹が受けるダメージを抑える効果を確認できました。
グルタミンとシスチンで疲労を防ぎ、良好な体調をキープ
これまで説明した実験データから、『シスチン・グルタミンミックス』は、運動すると起きてしまうお腹のダメージを抑える事が分りました。つまり、カラダ全体のダメージやお腹のダメージを抑えることで、コンディションの低下による疲れを防ぐことが期待できるのです。
日頃からのケア、運動の際にも取り入れて、良いコンディションを保つこと、『シスチン・グルタミンミックス』が役立ちます。







