-
間欠的持久力とは
サッカーやバスケットボールで必要な「間欠的持久力」について解説。連続してダッシュするための仕組みや、爆発的エネルギー供給・老廃物処理の働き、さらに高強度インターバルトレーニング(HIIT)による鍛え方も紹介。競技力向上に役立つ知識を解説。
-
アラニンとプロリンの効果で糖質エネルギーを活用し、持久力とパフォーマンスを維持する
アミノ酸のアラニンとプロリンには、糖質をエネルギーに変換しやすくする働きがあります。運動中のグリコーゲン利用をサポートし、持久力を維持する仕組みを解説。エネルギー補給とスタミナキープに役立つポイントを紹介します。
-
関節と腱の栄養補給を支える『関節・腱コンディショニング向け6種アミノ酸ミックス』
関節や腱の構造と働きを解説し、栄養が届きにくい理由やコンディション維持の重要性を紹介。6種のアミノ酸ミックスが関節や腱の回復と柔軟性をサポートし、理想の動きを支える仕組みを解説します。
アスパラギン酸ナトリウムの効果
アスパラギン酸ナトリウムは、間欠的持久力をブーストし、後半でもダッシュが可能になる
【この記事の内容】
1.連続的にダッシュするには、間欠的持久力という別の能力が必要で、爆発的なエネルギー産生と、老廃物の除去を高めることで間欠的持久力を高めることが出来る
2.アスパラギン酸ナトリウムは、間欠的持久力をブーストし、連続的なダッシュを可能にする。
3.アスパラギン酸ナトリウムは、老廃物の除去か、爆発的なエネルギー産生に影響を与えることで、間欠的持久力をブーストしている可能性がある
連続ダッシュを支える「間欠的持久力」とは
サッカーやバスケットボールなどのゲーム系のスポーツでは、選手は試合中にダッシュを繰り返し、その間の短時間の休息にて、体をリカバリーして、再びダッシュできる能力が求められます。このような間欠的な高強度運動を繰り返せる能力を間欠的持久力と呼びます。
エネルギー切れと老廃物の蓄積がパフォーマンスを低下させる
間欠的な高強度運動の際には、爆発的なエネルギー産生が続けられないことと、代謝老廃物の蓄積によって筋肉が動きにくくなり、ダッシュが続けられなくなります。<図1>
間欠的持久力を高めるにはエネルギー産生と代謝回復が重要
よって間欠的持久力を高めるためには、爆発的にエネルギーを作り出す能力と、代謝老廃物の除去の能力を高めることが必要になります。

アスパラギン酸ナトリウムの効果|間欠的持久力をブーストして連続ダッシュを可能にする
こうした高強度連続的運動のパフォーマンスを改善するための一つの対策を開発するため、味の素(株)は、立命館大学との共同研究を通じて、アスパラギン酸ナトリウムの摂取によって、間欠的持久力を高めることを発見しました。そのことから、我々は、“瞬間”ブーストアミノ酸と名付けました。つまり、“瞬間”ブーストアミノ酸を飲むことで、ダッシュを繰り返せるようになったのです。
アスパラギン酸ナトリウム摂取で運動パフォーマンスが向上
試験では、健康な男性14名を対象とし、高強度・間欠的運動(6秒間全力ペダリング運動×10セット×3セッション)を実施してもらいました。<図2>

“瞬間”ブーストアミノ酸であるアスパラギン酸ナトリウムを4g(アスパラギン酸として3.1g)を2回飲んでもらいました。その後、自転車漕ぎのパフォーマンスを評価したところ、“瞬間”ブーストアミノ酸を摂取した条件では、2セット目のパフォーマンスが改善することを発見しました。<図3>

アスパラギン酸ナトリウムの仕組み|乳酸代謝をサポートして疲労を抑える可能性
乳酸の代謝を促進してエネルギー産生を支える
この“瞬間”ブーストアミノ酸は、解糖系の代謝産物である乳酸の代謝に関連していることが報告されており(1)、エネルギー産生に関わることが推察されています。そこで我々は、筋肉細胞で、“瞬間”ブーストアミノ酸の作用を検討したところ、“瞬間”ブーストアミノ酸を添加した筋肉細胞では、運動時に代謝老廃物の一つを低下させることを確認しました。
エネルギー産生促進や代謝副産物の除去で持久力をサポート
以上のことから、“瞬間”ブーストアミノ酸は、間欠的な運動の際に必要となる、爆発的なエネルギー産生のサポート、もしくは、代謝副産物の除去を介して、間欠的持久力をブーストしている可能性が示唆されました<図4>。今後、乳酸代謝を中心とする代謝解析を通じて、“瞬間”ブーストアミノ酸・アスパラギン酸ナトリウムのより良い使い方が判明されることを期待しています。

アスパラギン酸ナトリウムの活用法とおすすめのタイミング
- ・“瞬間”ブーストアミノ酸 『アスパラギン酸ナトリウム』は、高強度連続的な運動時の筋パフォーマンスをサポートする<図5>
- ・ベストパフォーマンスが求められる試合時や、ハードなトレーニングで最後まで追い込みたい時におすすめ。

引用文献1)Wesson M. et al. Res. q. excerc. sport 1983 59(5):234-239





