登山
SPORTS
登山を楽しむために必要な能力とアミノ酸の機能
山頂からの絶景を楽しむためには、しっかりと事前準備が必要。そして、無事に下山するために、装備だけでなく、体調も万全にしたいところ。そして翌日の為にも、翌日に疲労を残さないことも大事。
ここでは登山に求められる能力を解説し、それをサポートするアミノ酸の機能を紹介していきます。
シャリバテ(エネルギー切れ)にならないための糖質補給
長時間歩き続ける登山で気を付けたいことは通称「シャリバテ」(ハンガーノック)。シャリ、つまりご飯(炭水化物)が足りずに、動けなくなることです。シャリバテを起こさないためにも行動食として糖質を含む食品を必ず持っていきましょう。
アミノ酸の“アラニン”と“プロリン”には糖質のエネルギーを効率的に体内に蓄える働きがあり、しっかり歩き続けることができます。
脂質をエネルギー源として使うためにはミトコンドリアが重要
シャリバテしないために、カラダに蓄えられた脂質も効率的にエネルギー源として使えることが大事。脂質をエネルギーに変えるためには筋肉中のミトコンドリアの働きが重要になってきます。
アミノ酸の一つ“シスチン”はミトコンドリアを酸化ストレスから守ることによって、ミトコンドリアの働きを高めてくれます。
筋肉の疲れを回復するためには栄養摂取がカギ
無事に下山するために登山中も足の筋肉のダメージ回復を図りましょう。特にテント泊をする場合は翌日に疲れを残さないケアが必要になります。そのためにはしっかりと睡眠・休養を取るとともに壊れた筋肉を回復させる為の栄養にも気を付ける必要があります。
特に“ロイシン”を多く含む必須アミノ酸は筋肉の回復に効果があります。
長時間のハードな運動は腸のバリア機能低下をおこし、全身の疲労につながる
登山中は血液が足に優先的に送られるので、内臓(腸)への血流は低下してします。腸への血流が減るとお腹にダメージを受けてしまいます。お腹(特に小腸や大腸など)にダメージがあると、カラダ全体のだるさにつながります。
アミノ酸の“シスチン”と“グルタミン”は腸のバリア機能を維持することによって、カラダ全体の炎症を防ぐ機能があります。
ヒマラヤを登頂、ピオレドール賞も獲得した登山家の花谷さんとの対談
グローバルで活躍する登山家、花谷泰広さんのインタビュー。
まとめ
登山に求められる能力 | アミノ酸の機能 |
---|---|
安全に登るためには糖質の摂取が重要。 | “アラニン”、“プロリン”は糖質のエネルギーを効率的に体内に蓄える働きがあり、持久力の維持に役立つ。 |
持久力を上げるためには、糖質以外にも脂質を使えるようなカラダづくりが必要。 | “シスチン”は脂質のエネルギー利用を助ける。 |
長時間の運動によって腸がダメージを受け、カラダ全体の倦怠感に繋がる。 | “シスチン”と“グルタミン”は腸のバリア機能を維持することによって、カラダ全体の炎症を防ぐ。 |
登山の後は筋肉がダメージを受けており、回復には日数を要する。 | “ロイシン”を多く含む必須アミノ酸が翌日の筋肉の回復を早める。 |
コンディションに役立つチェックシート、対談記事後編を会員限定で公開しています!是非ご活用ください。