たんぱく質の“質”を意識して、さらに効率的なカラダづくりを!
「たんぱく質は摂っているのに、なかなか筋肉がつかない…」そんな悩みはありませんか?
実は、筋肉づくりには、たんぱく質の“量”だけでなく、たんぱく質の“質”=アミノ酸のバランスが大きく関わっています。
このページでは、「食べ方を変えるだけで、カラダづくりが効率的に!たんぱく質・アミノ酸を見える化するアプリamino check」に続き、カラダづくりに重要なアミノ酸の種類や摂取量・タイミングについてより詳しく解説していきます。食事や補食の工夫、そしてamino checkを活用した日々の改善方法まで、効率的なカラダづくりに役立つヒントを紹介します!
1.カラダづくりに重要なアミノ酸とは?
筋肉は、トレーニングによって一度壊され(分解)、その後の回復・再構築(合成)によって強くなっていきます。つまり、筋肉を増やすには、分解を上回る合成が必要です。その材料となるのが、たんぱく質に含まれるアミノ酸。
たんぱく質は、20種類のアミノ酸で構成されており、その中でも「必須アミノ酸」と呼ばれる9種類は、体の中で作ることができないため、食事などから摂る必要があります。この必須アミノ酸の中には、「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」と呼ばれる3つのアミノ酸(ロイシン、イソロイシン、バリン)が含まれています。特にロイシンは、筋たんぱく質合成のスイッチであるmTOR(mammalian target of rapamycin)を活性化する働きがあり、筋肉づくりにおいてとても重要です1)。
ただし、ロイシンだけを単独で摂取しても筋肉の材料となる他のBCAAや必須アミノ酸の不足により2)、筋たんぱく質合成が十分にできない3)ことが報告されています。つまり、筋肉の合成を高めるためには、ロイシンだけでなく、他のBCAA(イソロイシン・バリン)や必須アミノ酸もバランスよく摂取することが必要です。
- 1)Drummond MJ, et al. J Appl Physiol. 2009;106(4):1374–84.
- 2)Moberg M, et al. Am J Physiol Cell Physiol. 2016;310(9):C874–84.
- 3)Kobayashi H, et al. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2003;284(3):E488–98.
2.アスリートに必要な1日のアミノ酸摂取量
一般の人は、体重1kgあたり約1.0gのたんぱく質摂取が推奨されています4)が、アスリートの場合は、筋肉の修復や成長を促すために、体重1kgあたり1.2〜2.0g5)と、より多くの摂取が求められます。また、たんぱく質は20種類のアミノ酸で構成されており、それぞれに1日の目標摂取量があるため、どれか1つでも不足すると、筋肉の合成がうまく進まなくなる可能性があります。
特に運動中は、筋肉内のBCAAがエネルギー源として使われるため6)、アスリートはBCAAが多く必要となります。実際に、持久系アスリートを対象とした研究では、一般的にアミノ酸バランスが良いとされている「卵たんぱく質」よりも、「卵たんぱく質にBCAAを強化した食事」を摂取することで、たんぱく質の利用効率が高まったと報告されています7)。
このような知見から、アスリートにとってBCAAの目標摂取量をしっかりと満たすことは、筋肉合成において非常に重要であるといえます。
- 4)厚生労働省. 日本人の食事摂取基準(2025年版)
- 5)Thomas DT, et al. Med Sci Sports Exerc. 2016;48(3):543–68
- 6)Shimomura Y, et al. J Nutr. 2006;136(1):250S–3S
- 7)Kato H, et al. J Nutr. 2018;148(6):925–31.
3.筋たんぱく質合成を促す1回の摂取量
筋たんぱく質の合成を高めるには、3〜4時間ごとに1回あたり20〜40gのたんぱく質を摂取することが推奨されています8)。そのため、食事に加えて補食(間食)でのたんぱく質摂取も重要です。
ただし、補食で20gのたんぱく質を摂るのは難しい場合もあります。そこで注目されているのが、ロイシンを高配合したアミノ酸サプリメントです。
ある研究では、ロイシンを多く含む必須アミノ酸混合物(ロイシン1.2g、その他の必須アミノ酸1.8g)が、ホエイプロテイン20gの摂取と同等の筋たんぱく質合成を促すことが示されました9)。
また、国際スポーツ栄養学会(ISSN)は、1回の摂取でロイシン700〜3000mgと、バランスの取れた必須アミノ酸を含むことが望ましいと提唱しています10)。
これらの知見から、筋肉づくりを効果的に進めるには、以下のポイントを意識しましょう。
- ●食事では20〜40gのたんぱく質を摂取する
- ●補食ではロイシン(700〜3000mg)と最低限の必須アミノ酸を摂る
- 8)Kerksick CM, et al. J Int Soc Sports Nutr. 2017;14:33.
- 9)Bukhari SSI, et al. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2015;308(12):E1056–65.
- 10)Jäger R, et al. J Int Soc Sports Nutr. 2017;14:20.
4.amino checkで自分の食事を見直そう
amino checkは、日々の食事を簡単に記録するだけで、たんぱく質とアミノ酸の摂取状況を見える化し、カラダづくりをサポートしてくれるツールです。食事に含まれるアミノ酸の量を可視化でき、1日あたり・1回あたりの摂取量の過不足を確認できます。
ロイシンやBCAAの摂取量が足りているか、補食で補うべきかなど、具体的な改善ポイントが見える化されるため、効率的なカラダづくりに役立ちます。


5.まとめ:たんぱく質の“質”を意識した、効率的なカラダづくり
- ●1日あたり、体重1kgあたり1.2〜2.0gのたんぱく質に加え、BCAAの目標量をしっかり満たす
- ●1回あたり、食事では20〜40gのたんぱく質を、補食ではロイシン700〜3000mg+必須アミノ酸を摂取する
- ●amino checkでアミノ酸の摂取状況を見える化し、日々の改善につなげましょう!
